人が亡くなった際、日本では火葬を行うのが一般的です。火葬の後には故人の遺骨を骨壺に納めてお墓へ入れます。これらは近年において最もオーソドックスな方法として用いられていますが、最近では、故人の遺骨を自然へ還す事を目的とした「散骨葬」を利用する人々が増加しているようです。では、散骨とは一体どのような方法なのでしょうか。

散骨とは、故人の遺骨をお墓に納めるのではなく山や海などの自然に還す事を指します。また、山や海の他にも川や空、珍しいところでは空や宇宙まで利用する場合もあり、その種類は多様化しています。注意をしなければならないのが、骨を撒くのが山などの陸地の場合には、きちんと許可を取る必要があるという事です。海に撒く場合は陸地ほど厳しい指定はないものの、やはり常識の範囲内で節度を持って行わなければなりません。

このように、故人の新しい見送り方である散骨ですが、その背景には現代社会の在り方の変遷が大きく関係しています。例えば、少子高齢化や核家族化などにより、お墓を購入してそれを代々守っていくという概念が薄れて来ているのも理由の一つです。このように時代の変化に伴って従来の方法が変わっていくのはごく自然な事であると言えます。日本においては斬新な方法ですが、海外では一般的な葬送の方法として知られています。

しきたりを守っていくのももちろん大切ですが、個人の意見や価値観を尊重しつつ、故人が最も望む形で葬送をする事が必要なのかもしれません。

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