遺骨を自然に撒く散骨は、自然葬人気の高まりとともに広く注目を集めています。ただし陸地での散骨をしているところは残念ながらそう多くはありません。日本は国土が狭く、山間部に人家があることも多いので、人里離れた場所で行う必要のある散骨に適した場所が少ないのです。一方、陸地ではなく海の上に遺骨を撒くことは比較的実現可能です。
海は沖合にさえ出てしまえばそれほど制約を受けることがありませんので、陸地よりも容易に遺骨を撒くことができるのです。このサービスを提供している業者も徐々に増えており、また遺骨を送付して業者にすべてを委託することも可能ですので、近くに業者が存在していない人も希望を叶えることができます。さらに最近人気を集めている樹木葬も散骨の一つと考えることができます。まだ普及し始めたばかりの新しい埋葬方法ですので、業者によって具体的な内容は異なりますが、骨壺ではなく遺骨を直接埋める樹木葬は散骨と考えていいでしょう。
樹木葬は海上などで遺骨を撒く場合と比べて、残された遺族もお参りすることができるので、親族などにも受け入れてもらいやすい自然葬ということができるでしょう。自然葬は新しい埋葬スタイルですので、家族や親族の中には反対する人が出てくる可能性があります。故人の願いをかなえるのはもちろん重要なことですが、親族間でトラブルを招くことになっては大変ですので、事前によく話し合っておくことも非常に大切です。